今日は北海道の人にとっては当たり前で、読んでも「お…おう…」ってなる記事かもしれませんが、改めて考えるとおもしろいかもしれない。
道外の人にはきっとおもしろい!
そんな話!
さて、そこにいるあなた。それか周りの人でも。
地元を離れて暮らしているけど「そのまま方言を使ってるよ!」って人はいますか?
わたしは北海道出身なんですが、上京して就職した時のこと。
上司に普段から言葉遣いに気をつけるように言われていました。
ある日のこと。
いきなりわたしは「田舎言葉直せ!!」と怒鳴られます。
(えーーー!)
その勢いにわたしは呆然とするしかなくて。
確かに、わたしは地方出身ですが、北海道の言葉を仕事中に使った覚えはありません。
なまりが強いと言われたこともないし、話す時はほぼ標準語のはず。(自覚していないだけ?)
北海道の人はみんながみんな、おいしいものを食べた時に「なまらうまい!」って毎回言ってるわけじゃないし。
地元で使っていた言葉が出ないようにコントロールすることはできます。
後々わかったんですが、上司が言った田舎言葉というのは語尾が伸びるクセのことで、それが気に入らなかったらしいです。
「ありがとうございましたー」の「たー」とか。
最初からそう言ってくれればいいのに。
北海道の言葉をバカにされたようで、その時にものすごく腹が立ったのを今でもハッキリ覚えています。
結局、北海道の方言云々の問題ではなかったのでいんですが。
東京には地方の方言にいいイメージを持たない人がいるのかなと思ったらなんか悲しかったです。
その怒鳴った本人も思いっきり地方出身者なんですけどね。
そんなことがありました。
そんな出来事から月日が経って、最近になってなんですけど。その経験の反動からか今猛烈に地元の言葉をまた使いたくなっています!
北海道の方言って丸みがあってほっこりするものが多いんです。
東京にいるとたまにそのゆるさが恋しくなります。
でもよく考えたら、まるっきり使っちゃいけないってことないんですよね
それで改めて北海道の方言を調べてみたんです
そしたら不思議なことに調べれば調べるほど北海道にいた時より北海道の言葉に惹かれるものがあり。
北海道愛と言いますか、離れて暮らしてはじめて感じました。
これからは場面を選びつつ、どんどん使っていきたい!と強く思いました。
そして北海道の言葉の魅力を多くの人に知ってもらいたいです。
もうすでにいくつかのサイトでも紹介されていますが。
わたしも道外の人がわかるように北海道の言葉をこのブログを使って広めていこうと思います。
多くの人の目にとまるように!
あっ、『水曜どうでしょう』の力も少し借りようかな笑
今や道外にもファンが多い人気番組ですよね。
随所に北海道の言葉が出てくるので、それらを例に説明すればより親しみやすくていいのではないかと。
意味を知っていれば番組をさらに楽しめるかもしれません!もう知ってるかな!
わたしが実際に使っていた言葉で、思いついた順番で書いていきますね。
では、いきます!
▼サビオ、サビヨ
ガーゼ付き絆創膏の商品名。バンドエイドなどの登場でその勢いに押されて2002年に消えるが呼び方は残っている!
北海道、新潟県佐渡島、青森の一部などで呼ばれている。
ちなみにわたしはサビヨ派。サビ「オ」と発音するより「ビョ」のように「ビ」に「ヨ」をくっつけて言った方が言いやすいから。
水曜どうでしょうの中でも「サビヨ」は出てきてます!
↓ ↓
水曜どうでしょうDVD第16弾から。シェフ大泉の夏野菜スペシャルにて。
そのシーンは、どうでしょう農園をみんなで開墾中に、手にマメができた大泉さんがスタイリスト小松さんに対しておっしゃっています。
「コマツー。サビヨ持ってきてっ。」
でも小松さんはマメの部分に化粧用のパフを当ててガムテで処置。
大泉さん「いやぁ、斬新。」→小松さん「よくない?」「やさしいしょ?」
っていうシーン。
サビヨ持ってなかったみたいですね。てか、このやりとりがなんかほっこりする
▼うるかす
水に浸ける、ふやかすこと。
使い方→「食べた食器うるかしといて」
洗いやすいように水に浸けておく作業をさして使うことが多い。
▼やわい
やわらかい。
使い方→「このごはん、やわい」
北海道以外にも使っているところが多い。東京生まれの知り合いに聞いたら「やわい」は使うと言っていた。
▼ちょす
触る、いじる、操作する。
使い方→「(傷など)あんまちょすな」「パソコンちょせる?」
北海道以外にも下北、津軽、仙台あたりでも使っているらしい!
▼かっちゃく
ひっかく、掻く。
使い方→「かっちゃいたらダメだよ」「ネコにかっちゃかれた」
これは北海道だけみたいなんですけど、ホントかな?
▼おだつ、おだる
調子にのること。主に親が小さいこどもに言うことが多い。
使い方→「おだつな!」「ほら、おだってっから転んだ」
▼おっかない、おっかい
怖い。(間違えやすい言葉で「こわい」という方言があるが、これは疲れたとか具合が悪いという意味でまったく別の言葉)
使い方→「おっかない顔した人」
「おっかい」は小さいこどもが「おっかない」と言えなくて「おっかい」と言う。それを親も使う感じ。
使い方→「そっちおっかいから行ったらダメだよ」「おっかいよぉ」
▼つっぺ
鼻血が出た時に鼻につめるティッシュを小さな俵型にしたもの。シンプルにティッシュをちぎって鼻の穴のサイズにしたもの。
それを鼻につめることを「つっぺをかう」という。
ティッシュをどれくらいのサイズにちぎれば、自分の鼻にぴったり入る俵ができるか大体わかっている(わたしだけかも)
▼ねっぱる
ネバネバ、ベタベタしている。くっつく。
使い方→「ねっぱって取れない」「やだ、ネコの鼻水がねっぱってる」
▼めっぱ
ものもらい。結膜炎。
眼科に行った時に先生に「めっぱになった」と言ったら、「うん、結膜炎ね」って言われ。わたしは成人してからはじめて結膜炎という病名を知ることになる。
▼変なとこ入った
食事中に気管にものが入って苦しい時に使う。
使い方→「ゴホッ!ゴホッ!…変なとこ入った…水…水…」
これが北海道独自の言い回しだったとは知らなかった…。
▼ガス
霧のこと。
「電気、水道、ガス」のガスとは発音が違って、魚のマスと同じです。「ス」は下げません。ちょっとこれは独特のイントネーションですね。
使い方→「ガスかかってて前がよく見えない」
わたしは釧路出身で、釧路は「霧の街」と言われているくらい霧の発生率が高くて。天気予報で濃霧(のうむ)注意報っていうのがあります。
よる、霧の濃い日に車で出かけるのは命知らず。
▼むりくり
無理矢理。むりくりの上はむりっくり。
使い方→「むりっくり入れたら壊れた」
むりっっっくり。
▼わや
北海道の場合は「めちゃくちゃな様子」を表します。
使い方→「(散らかった部屋をみて)わやだな、オイ…」「嫁さんが暴れまくっちゃって、もうわや」
自分で考えた例文だけど、どんな状況だよと思う。
▼なんも(だよ)
どういたしまして、気にしないで、大丈夫、いいからいいから。感謝に対して言う言葉です。
使い方→「なんもだよー」「なんもです」「なんも、気にしないで!」「なんもなんも」
「なんもだよ」はわたしが1番の好きな北海道の言葉です。
気さくで、押し付けがましくなくて温かい言葉。言葉の中に思いやりがつまってる感じ。
「なんも」に「だよ」をつけることで、「どういたしまして」と普通に言うより言葉に丸みが出て、圧倒的に伝えやすくなる気がする。そう思うのはわたしだけでしょうか。
道内をはじめ、道外でも「ありがとねー」「なんもだよー」というやりとりがもっと増えてくれたらうれしいなと思います。
次回につづく
知っている方言とかありましたか?
これらはまだまだ一部ですが、北海道の言葉って、なんかゆるくてほっこりしませんか?
過去の記事で紹介した「おささる」とか今回の「うるかす」は標準語にしたいくらい便利な言葉なので、ぜひ使ってほしいですね。
≫北海道民が使ってる「〜さる」がめちゃくちゃ便利なので普及させたい
博多弁とか大阪弁のような派手さはないけど、北海道の言葉は単語を会話に混ぜてる感じなので結構取り入れやすいんじゃいかと思います!
何年かして女子高生とかが使ってたらおもしろいなー
以上!
海野もちでした