歯医者さんの「痛かったら左手あげて教えて」の謎

こんにちは。

歯科助手の海野もちです

みなさんは歯医者さんでこんな経験をしたことはないでしょうか

「痛かったら左手あげて教えてくださいって言われたけど、あげても気づかれなかったら嫌だから我慢しよう!」

わたしも性格的になかなか主張できないタイプで、行動する前に色々考えてしまいます。

  • 痛いは痛いけど、手をあげるほどの痛みのレベルなのか
  • 今手をあげたら「タイミングが悪い」と思われるんじゃないか
  • 手を動かすにしても、どれくらいの角度で?
  • ちゃんと気づいてもらえるか心配

などなど。

色々考えすぎて、結局我慢してしまう…ってことにもなります。

あと、たまに聞くのが「手をあげたのに、治療をやめてくれなかった」という話。

実はあれにもちゃんとした理由がありますので、今日はじっくり解説していきます!

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1 . ぶっちゃけ「手をあげて教えて」以外の方法でもいい

口の中をいじっているわけですから、声を出して「痛いです!」と言うわけにいきません。

水が喉に入って咳こんでしまいます。

手を上げることができなければ他のことでも大丈夫です。

例えば、目を細めたり、眉間にしわを寄せて痛いアピールをするだけでも実は十分だったりします。

ちょっとしたアピールでいいので、タイミングを気にせずにその時にすぐ知らせてくれて大丈夫です。

結局、先生が気づけるリアクションだったらなんでもいいんです。

左手をパタパタするでもいいし。

治療中にタオルをかけられてる場合などは、声を出さなくても喉に水が入らないように閉じたまま「んんっ!」みたいな音だけ出して知らせるとか。

そのくらいなもんで先生は「あ、今痛かったんだな」とわかります。

ただ顔自体を動かしたり、からだ全体を動かすと、もし歯を削ってる時だったら危ないので×!

便宜的に「手をあげて」という方法にしているだけなんですよね。

何がなんでも手じゃないとダメということはありません。

ちなみに「なんで左手か?」というと、右手をあげてしまうと先生や機械に当たってしまう可能性があるので、あげるなら左手、ということになっています。

たまに間違えて右手あげて、先生をどついてる人がいます。

ある意味「痛かったんだな」ってすぐわかるけど笑

2 . 「痛い」と知らせたのに治療を続行される謎

「痛いです!」ってことが先生に伝わったはずなのに、なぜかそのまま続行されたことがある人って結構いるんじゃないでしょうか。

ムシ歯の治療は、ムシ歯の大きさをレントゲンで確認したりして、麻酔を先にするかどうか先生が判断します。

しかし中には「この虫歯は麻酔するほど大きくないな」というものもあって。

歯は小さいムシ歯なら麻酔なしで削っても痛くない場合があるんです。

なので、ムシ歯の治療の全部が麻酔が必要ということではないんです。

2 – 1 . 治療の途中から痛みを感じた時

麻酔なしで削りはじめて、最初は痛くなかったけど途中から「なんだか痛い」あるいは「しみる」と感じた場合。

神経に近づくと感じやすくなります。

この時にまだまだ虫歯になっている部分が取りきれてなければ、先生は「麻酔をしましょう」と言ってくれるはずです。

麻酔なしで続行される場合というのは「あと5秒くらい我慢すれば、虫歯が取りきれる」という場合。

この数秒のために麻酔をするかどうか。

麻酔をすると2時間くらいは痺れた感じが取れないので、そのあと食事の予定がある場合などは、そのまま我慢してもらうことが実は多いです。

患者さん的にも「ご飯がすぐ食べれないなら我慢します」と納得して続行することが多い。

もちろん、ムシ歯が深くて神経までいっている場合は、最初あるいは途中から麻酔をします。

(たまに神経があるかないか不確かな時に、あえて麻酔なしにして確認する場合があります)

2 – 2 . バキュームの風でしみる場合も

しみる感じがする場合に多いのが、水やバキュームの風に反応してしまっている時。

意外とバキュームを近づけた時に「しみる!」って感じることがあります。

ムシ歯が複数ある時にも、今削っている場所じゃないところがバキュームの風に反応したり。そんなことがあります。

今治療している歯がしみているのかは、削り具合やその深さを先生がみて判断してくれているので心配しなくて大丈夫です。

3 . もういっそのことボタンでよくない?

思うんですけど、おもちゃでもいいから「痛い時に押すボタン」みたいなものが最初からあったらよくないですか?

大人なのに「痛い」っていうのに抵抗がある人もいます。わたしのように。

最初からそういうボタンがあって「痛かったら押してくださいねー」というルールにしてしまえば患者さん的には楽じゃないかな?

音が鳴ったら、治療に集中している先生もダイレクトに気づけるし。

たまに集中しすぎて、患者さんが手をあげていても気づかないことがありますから。

(そういう時は横にいるわたしたちが「先生、痛いみたいです」って言います笑)

どれくらいの角度で手をあげればいいかとか、いちいち気にしなくていい。

ボタンを押すだけならそんなに気負いしなくて済む!

どこかのメーカーさん、どうでしょうか。何卒よろしくお願いします。

4 . まとめ

「痛かったら手をあげて教えて」の謎について解説してみましたが、いかがでしたでしょう。

歯医者さんでそのような状況に遭遇したら、この記事を思い出してもらえたらうれしいです

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